個人が仕事をつくる際の「相方学」

 

個人として働くということ。

ぼくがマルチワーカーとして働くなかで「これは」と思う仕事の生み出し方がある。
ぼくはこの方法によって、いくつかの「ぼくにしかできない仕事」をつくってきた。

参考リンク:新卒ライターになれなかったぼくが物書きを仕事にするまで

どういう手段かって?
その前に伝えておきたい前提がある。

仕事づくりに関する「相方」の存在だ。

 

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仕事はどこにある?

 

「仕事」が生まれる瞬間はいくつもある。

新しく勤めはじめた企業から与えられたり、
上司から課題を提起されたり、
異動先に残されていた業務を引き継いだり……

フリーランスとして働く人なら、自ら営業マンとなって依頼を獲得したり、お得意さんから請け負う業務なんかもあるだろう。

仕事はどこからでもやってくる。

だが、個人として仕事をつくるときは、もう少し別のところに目を向けてみるのもひとつの手だ。
それを、ぼくは「ナリワイのタネ」と呼んでいる。

 

 

死んでいくナリワイのタネ

 

「ナリワイのタネ」は、すなわちアイディアのことだ。

「こんなことをやってみたい」
「こんな仕事を思いついた」
「こんな人がいれば、こんなことができるのに」

「ナリワイのタネ」は、こんなことを考えている人の心のうちで悶々と膨れ上がる、仕事の構想だと言ってもいい。
大抵において、これは勝手に育つことはない。
タネを持つ人はだいたい忙しいし、必要なスキルがなかったりする。
タイミングがない、資金がない、実現できる勇気がない……
そうやって、世の中の仕事よりはるかに多い「ナリワイのタネ」は死んでいく。

この「ナリワイのタネ」をあなたの手で育んだり、逆にあなたのなかで生まれたそれを育てる人を探したりすること。
あなたの「ナリワイのタネ」を芽吹かせる相方を見つけることで、「あなたにしかできない仕事」は生まれるのだ。

 

 

ビジネスパートナーと相方のちがい

 

あなたと一緒に「タネ」を「仕事」にする相方という存在。
それって「ビジネスパートナー」のことじゃないの?
という声もあるだろう。

でも、「ナリワイのタネ」はまだビジネスじゃない。
思いとか、企画とか、イメージで構成されたそれはまだ業績もお金も生むことはないからだ。

あなたは、その相手と一緒にタネを社会に送り出すことが必要となる。
もしかしたら膨大な時間がかかるかもしれないし、他にだれかの力を借りることになるかもしれない。
実現するまでの間、バーで何十時間もの時を重ねることだってあるだろう。

まるで、我が子を育てる相手のような存在。
まさに「相方」とでも呼ぶべきではないだろうか?

 

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マルチワーカーにとっての相方

 

こうして「ナリワイのタネ」から生まれた仕事は、マルチワーカーにとって非常に都合がいい。
なぜなら、それはほとんどの場合、じぶんの働き方にマッチした仕事になっているから。

マルチワーカーにとって自らの「市場価値をデザイン」したり、労働環境などをめぐって「使用人と対話」することが重要であることは前にも書いた。

参考リンク:マルチワーカーとは誰か

だが、「ナリワイのタネ」から生まれた仕事については、こうしたことを考える必要がないことが多い。
じぶんが相方と共に生み、育てたビジネスだ。
そもそも、じぶんにとって不都合なビジネスを育てるはずがない。

こうした仕事を一緒につくる相方が、複業によるメリットを尊重しているマルチワーカーにとってどれほど貴重かは想像するまでもないだろう。

 

 

共につくること

 

「ナリワイのタネ」を「相方」と育てる過程は、何にも代えがたい達成感がある。
生みの苦しみは多いけれど、その分カタチになったときの感激はひとしおだ。

長く組織に従事していると、仕事がどうやって生まれるのかはイメージしにくくなるかもしれない。
でも、「ナリワイのタネ」は誰の心にもこっそり潜んでいるだろうとぼくは考えている。

実は、このマルチワークス(http://multiworks.me/)も「ナリワイのタネ」から生まれた産物のひとつだ。
これまでの記事で散々「相方」と呼び合ってきた木津(@ayumukizu)と高島(@seiyatakashima)の関係性を見てもらうのが、この1,500字を読むよりずっと分かりやすいかもしれない。

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