あなたには複業をやれるだけの時間が既にある。

 

「”複業”だなんて、忙しそう」
マルチワークスとして複数の働き口を持つ”複業”を実践していることを話すと、たいていこのような類のことを言われます。
でも、ぼくたちはそれほど忙しさを感じているわけではありません。
おなじ24時間を過ごすあなたには、きっとおなじだけの価値を生み出すことができるでしょう。

 

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8時間労働の内訳

 

いくつかの職能と使用人とをマッチさせて、ぼくたちは「マルチワーカー」として、時に契約社員のような、時にはフリーランスのような仕事の請け方をしています。
どこかの組織に専従せず、しかし完全に自由な立場で働くわけでもないぼくたちにとって、日々の時間の遣い方を考えることは極めて重要だと言えます。

ただし、ひとりの労働者として見たとき、そこにあなたとぼくたちに大きなちがいはないのではないか、と思います。
複数の仕事を並行して進めるために、ぼくたちが極端に長い時間労働に身を費やしているわけではないからです。
1日8時間、週に5日で40時間。
この枠で”複業”を実践することは、決して難しいことではありません。

 

 

日々をメモする

 

日々どのように時間を遣い、どのように働いているのか。
ぼくはよく、毎日を記録した「週間メモ」でそれを確認しています。
毎週やる必要はないので、ぜひあなたも実践してみてはいかがでしょうか。

まずは1週間分のスケジュールを「後追いで」書いていきます。
1日の終わりに、週間カレンダーにその日やったことを記録していくのです。
普段使いの手帳でもいいのですが、メモ程度ですのでGoogleカレンダーOutlookの予定表などWebベースのものを印刷して使ってもいいでしょう。
仕事のはじまりから終わりまででも問題ないですが、日々の生活を見直す意味でも、朝起きてから夜眠るまでをメモしてもいいかもしれません。
1週間分を書き溜めたところで、あなたがどのようにして毎日の時間を過ごしているのかが明らかになります。

 

 

もうスキマ時間を無駄にしない

 

週間メモを見返したところで、いくつかの「スキマ時間」を見つけることができたのではないでしょうか。
通勤や客先へ向かうのに電車に乗っている時間、作業と作業の合間、その他にも、生活のさまざまなところにある「スキマ時間」。
あなたはその時間、何をして過ごしていますか?
SNSやゲームアプリなど、不要なスマホチェックは、積算するとなかなかの時間になります。
「無駄だ、なくそう」で済ませず、その時間で何ができるかを考えるまでが大切です。
実はこの記事の原稿、まさに電車のなかで書いています。
片道30分ほどの乗車時間があれば、これくらいの記事を書く時間をつくることができます。

また、それぞれの業務にかかった時間はどうでしょう。
契約書1枚を仕上げるのにその時間は適切でしょうか。
上司への相談は、もっと簡潔にできなかったでしょうか。
そのチラシを制作するのに、どういう行程で、どれだけの時間をかけましたか?
大切なのは、「なぜそれだけの時間がかかっているのか」です。
やり方次第でもっと短い時間で済ませられるのなか、ぜひ検討してみましょう。

「業務効率化」という言葉に落とし込むのはやや乱暴ですが、週間メモをふり返るだけでも、より1分1秒に価値を持たせるアイディアは浮かびます。
大切なのは、長い時間をオフィスで過ごすことではありません。
労働という作業を通じて、雇用先、あるいはクライアントに少しでも高い価値を提供できるよう尽力することではないでしょうか。

 

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同時にいくつもの火花を散らす

 

ここまでは一般的な話かもしれません。
「マルチワーカー」として複数の収入源、使用人を抱えて働いていく際には、もう少しだけ考える余地があります。

おなじ時間だけ働いて、それが複数人の価値につながること。
そのためには、「ひとつの仕事でいくつもの価値を生み出す」ことができるとより理想的な働き方だと言えそうです。

ぼくの場合は「まちづくり」と「ライター」の仕事をしていますが、これは非常に親和性が高いと感じています。
地域のイベントで知り合った方からWeb記事のアイディアをいただいたり、またそもそもそのイベント自体が特集記事のメインテーマになったり。
Web記事をご覧いただいた方が、まちづくりの協力者になってくれることもあります。

ひとつの仕事で、複数の価値を生み出す。
このようなことは、あらゆる業界、働き方についても言えると思っています。
こう考えると、“複業”は目的ではなく「付加価値の高い仕事をしていくため」の結果なのかもしれません。

仕事により価値が生まれることを、スターバックス・ジャパンの元CEOである岩田松雄さんは「火花が生まれる瞬間」と表現しています。
日産自動車株式会社にいたころ、自動車工場の現場で見た「火花」。
鉄片が自動車の部品へと加工されていくこの瞬間に、仕事による価値の創出をリアルに感じたそうです。

ミッション 元スターバックスCEOが教える働く理由
ミッション 元スターバックスCEOが教える働く理由

どこで価値が生まれているのか。
じぶんの仕事が、どのようにして価値を生み出しているのか。
マルチワーカーであるかないかに関わらず、「火花」を意識した働き方は重要であるだろうと思っています。

 

 

一日の終わりに

 

仕事についての「時間」と「価値」の話をしましたが、これは組織に専従して働いてる方にとっても似たようなことが言えます。
無駄な時間を省き、「火花」をいくつも生み出すような仕事をする社員ほど会社にとって理想のパートナーはいません。
そして、これからの時代、こうした高付加価値の人材に対する評価が一層高まってくるように思えます。

最後に、これまで書いてきたようなことを簡単に実感できる方法をお教えしましょう。
一日の終わりに、潜り込んだベッドのなかで今日という日を思い返してみるのです。
「今日も一日、よくがんばったな」という充実感に包まれて眠ることができたら、万事OKです。

 

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