働き方について語ろうとする以上、僕らは「お金を稼ぐ」方法についてもきちんと語らなくてはならない。
一口に「お金を稼ぐ」と言ってもその方法は様々だけど、ここでは雇用されてお金を稼ぐ、つまり給料としてお金を稼ぐということに関して、今僕が考えていることを書く。
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重要なのは「年収」よりも「時収」
はじめに断っておくけれど、僕は「年収」を大きくすることはそれほど重要だと思っていない。
「年収」を大きくするもっともシンプルな方法は、働く時間を増やすことだ。たくさん残業をして、休みの日には副業でもすればいいと思う。
しかし僕は、闇雲に働く時間を増やしていくということにはあまり賛成できない。
なぜなら今の僕にとって、仕事以外の時間を守ることは極めて重要なテーマの一つであるからだ。
参考記事→仕事とプライベート どちらが重要か
僕は、「年収」を大きくすることはそれほど重要視していない。
僕が重要視しているのは、「時収」を大きくしていくことだ。
「時収」とは何か
一時間あたりの収入を、僕らは「時収」と呼んでいる。
「時給」という言葉とよく似ているけれど、少し違う。
例えばあなたが「時給」1,000円のアルバイトを、一切の残業もせずに行ったなら、あなたの「時収」は1,000円だ。
でも仮にあなたが30分間のサービス残業を行ったなら、「時収」は少し小さくなる。
また職場に向かう移動時間が極端に長いのならば、あなたの「時収」はさらに小さくなると考えるべきだ。
僕はここで「残業は悪だ」なんてことを言うつもりはないけど、こと「時収」を高めるということに関して言えば、残業時間は短いほど良い。
収入を得るために費やした時間が短いほど、「時収」は大きくなるんだ。
僕が特に補足なく「お金を稼ぐ」「給料を上げる」といった言葉を使う時は、「年収を上げる」ではなく、「時収を上げる」という意味で使っている。
給料が上がるとはどういうことか
“年を重ねるほど給料が上がる。”
この話が今やどれほど信ぴょう性のある話なのかわからないけど、僕はそのように教えられて育った。
同じ時間働いてより多くの給料をもらうということは、「時収」が上がるということだ。
ではなぜ年を重ねると、給料が上がるんだろうか。まずはここを確認しよう。
”昇給は会社のルールで決まっていることだ。”
それだってある意味では正しい。
でもそれはあくまで表層の話だ。突き詰めることを放棄してはならない。
年を重ねると、なぜ給料が上がるのか。
それは、年を重ねるほど会社に「提供できる価値」が大きくなるとされているからだ。
「提供できる価値」が大きくなるから、買い手である組織がより高い値をつける。だから給料が上がる。
本来は、そうあるべきだ。
給料をもらうということは、組織に自分の「提供できる価値」を売るということだ。
給料が上がるということは、買い手である組織が自分の「提供できる価値」により高い値をつけるということなんだ。
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いかにして給料を上げるか
給料が上がるということは、買い手である組織が自分の「提供できる価値」により高い値をつけるということ。
これを踏まえると、給料を上げる方法は大きく分けて二つある。
①自分の「提供できる価値」を高める方法と、②買い手の候補を増やす方法だ。
① 自分の「提供できる価値」を高める
例えばあなたが「時収」3000円相当の価値を提供できる人材だった場合、「時収」800円で働くのは不自然だ。「使用人との対話」によって、契約内容の見直しを図る余地がある。
参考記事→マルチワーカーとは誰か
ただこの方法には幾つか課題がある。
労働者という立場で自分の「提供できる価値」を正確に判断するのは難しいし、仮に判断できたとしても、ある日突然使用人に契約内容の見直しを要求するのは、あまりよろしくない。
給料を上げるために使用人との関係性を悪くするのは、とても残念なことだと僕は思う。
理想的なのは、事前に契約内容を見直すタイミングを決めておくこと。
あなたの「提供できる価値」を定期的に使用人と一緒に振り返り、適切な労働契約を結び直そう。
②買い手の候補を増やす
給料を上げるためのもう一つの方法として、買い手の候補を増やすという考え方もある。
前述した方法では買い手は一人しか想定していなかったけど、例えば買い手が十人いれば、十種類の労働条件があなたの前に並ぶことになる。
給料を上げるということを目的にするのであれば、あなたの「提供できる価値」に対して、最も高い値をつけた買い手の下で働けばいい。
買い手の候補を増やすための努力を、僕らは「市場価値のデザイン」と呼んでいる。
参考記事→マルチワーカーとは誰か
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今日は、僕が給料を上げるためにどのように考えているかを述べた。
大きな組織になるほど昇給はルール化されているし、参考になる部分もあれば参考にならない部分もあると思う。
とにかく僕は、給料を上げるということについて以上のように考えている。
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